読書感想:The Third Door サードドア 精神的資産のふやし方
生きるのに必要以上のお金はさ、「ゲームに参加するために」使うんだ。
1つ目のドアは99%の人間が並ぶドア。
2つ目はVIP専用のドア。
3つ目のドアはあるのか?あるとしたら何処にあるのか?
自己啓発系のハウツー本というより、10代の大学生が、
「セレブや成功者にインタビューして、それを本にする」
という夢の軌跡を綴った小説という感じ。
ざっくりとした章の構成は、
STEP1行列から飛び出せ
動機と資金調達の話
STEP2裏道を駆ける
著名人に話しかける緊張、アポイントを取る難しさ
STEP3 インサイドマンを探せ
[メンター]エリオットとの出会い
STEP4ぬかるみを歩く
挫折と幸運
STEP5 サードドアを開けて
ビルゲイツなど、著名人に次々とインタビュー
という流れ。
普通の大学生が、大きな目標を立てて、失敗を重ねながらも、
仲間を増やし、師匠達からアドバイスを貰い成長し、夢を叶えるという、
王道ジャンプ漫画みたいな内容。
(大ヒット作らしいので、ハリウッド化されるかな)
インタビューに成功した著名人
チー・ルー【マイクロソフト・オンラインプレジデント】
シュガーレイ・レナード【ボクシング世界チャンピオン】
トニー・シェイ【ザッポスCEO】
ディーン・ケーメン【セグウェイ発明者】
ラリー・キング【TVキャスター】
スティーブ・ウォズニアック【アップル共同設立者】
ピットブル【ミュージシャン】
ジェーン・グドール【動物行動学者】
マヤ・アンジェロウ【詩人】
ジェシカ・アルバ【女優/実業家】
クインシー・ジョーンズ【音楽プロデューサー】
レディー・ガガ【レディーガガ】
特に書いておきたいのは、STEP3辺りから出てくる、エリオットという人物。
所謂フィクサーと呼ばれるタイプの人物で、クリントン元大統領からレディーガガまで、顔が広く、ノリでロンドンまで行ったと思えば、暑いから涼しいスペインに移動する、みたいな本物のセレブの生活が描かれている。
全体の印象として、ミュージシャンやハリウッドスターなど、人前に出る人間は、
その周囲の人間から、信用を勝ち取れれば割とすんなりアポイントが取れている
のに対し、CEOなどの大企業の社長クラスは周囲の人間の信用を得ても、
実績や裏付けが無いと難しい印象。
(年寄りは色々と寛容)
また、本人がOKを出していても、周囲の人間に怪しまれて邪魔されるケースも。
信用を築くという事が、いかに大変か。
嘘をつく、つかれると、いかにコストが掛かるかが学べる。
その他、中国の貧困世帯で育ったチー・ルーが1日4時間睡眠で勉強(仕事)して、
マイクロソフトのトップに登るエピソードなどを見ると、中国の成長に納得。
バイタリティ、人との繋がり、失敗と努力の積み重ね。
役に立つとかどうとかよりまず、元気になるし、面白くて一気に読み進めてしまった。