読書感想:1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365 ~The Intellectual Devotional~
フルマラソンを完走した様な達成感。
退屈で苦しい日々から開放される。
Amazonのレビューを読むと、雑学だとか西洋に偏っているとか色々書かれているが、
この本の本質は、興味や関心の無い事でも知識として(記憶に定着するかは別として)
頭に入れておくという事だと思う。
例えば、今日読んだ最後のページの「ゾロアスター教」の項目について。
紀元前18世紀から前15世紀に成立した、世界最古の一神教で、
現在はインド・パキスタン辺りに6万人ほどの教徒がいる、という情報。
恐らく人生で、ゾロアスター教の事について考える事はこれで最後と思うが、
この様な情報が塵の様に堆積して、なにかのきっかけでリンクするのが「教養」
なのだと思う。
西洋人はこれらを「重要」と考えているんだ、と知る意味でも有意義かなと。
とはいえ、興味の無いジャンルの知識を入れる作業は苦痛で、
学生時代の勉強を思い出した。
科学の項目なんかは、勉強が好きだった人にはおさらい的に読むのだろうが、
自分は100回読み直しても覚えられない自信がある。
(そもそも1ページで収まる内容では無いという事かも)
哲学に至っては、日本語で書かれているのに、まったく意味が理解出来ない。
翻訳の良い悪いというより、哲学という学問は、前提となる知識が無いと
理解出来ないんだろうなと。
逆に、知識は無かったが、自分が新しく興味をもった部分には、
知るキッカケという意味では良かった。
(己を知る的な)
音楽よりも、世界史、古典文学、美術など。
とはいえ、それが掛けたエネルギーや時間に見合うかと言われれば[NO]
ではないかと思う。
本を読むという行為が、楽しみや喜びではなく、この本に限っては義務に近い感覚。
毎日朝2ページ読む、という習慣化の知識が無ければ、積み本になっていただろう。
(そもそもなぜこの本を買った?)
2018年頃に買ったと思われるが、3年掛かりでも、終わらせられて良かった。