映画感想:パラサイト 半地下の家族
60〜70年代の、アメリカンニューシネマっぽいというか。
話題になってから時間が経ってしまったが、ようやく見れた。
ネタバレに配慮した感想としては、
今の韓国は、「就職決まらないとチキン屋になるしかない」
みたいな話って、割と冗談じゃないんだなと。
「万引き家族」とかもだけど、格差拡大をテーマにした作品が賞を取ってるのって、
みんな漠然とした不安を抱えているのかなぁと。
(貧困のど真ん中にいる人は、そもそも映画を見てる余裕が無い)
物語の場面が、貧乏家庭の家、金持ち家庭の家、車の中、外の飲み屋、
と少ないので舞台化に向いてそうというか。
大昔まで遡れば、似た様なお話もあったかも。
テーマである、「貧困が悪」ってのはそうなんだろうけど、
エンタメ映画としての、視聴後の後味はビター。
それにしても、アカデミー賞の作品賞を受賞。
過去にも、「スラムドッグ$ミリオネア」とか、
3D大作SF映画の「アバター」では無く、イラクの爆弾処理班を描いた、
「ハートロッカー」が受賞したりとか、
「スポットライト 世紀のスクープ」、「クラッシュ」など、社会派っぽい、
差別や貧困がテーマになっている作品が選ばれやすい傾向はあるのかな。
ここ20年、21世紀に入ってからは、「ディカプリオ」「トムクルーズ」
「ブラッドピット」みたいな、大スターが主演の『大作!』って感じの作品は、
受賞されていない傾向。
この辺が、アカデミー会員の琴線に触れるポイントなのかなぁと。
個人的には、「アマデウス」とか「ロッキー」みたいな、
「これぞハリウッド映画!」みたいなのが好き。