映画感想:JOKER
社会に余裕がないと、こういう作品が作られたり、放送されるのは難しそう。
格差とか、貧困とかがテーマになっている映画が支持されているのか、
自分のアンテナに引っかかるのがそういう映画なのか。
ヴェネチアの賞を取ってるし、賞レースで勝ち残るのは、
最近はこういう流れなのか。
貧困が、や絶望が所謂「無敵の人」を生み出す的な。
クリストファー・ノーラン版の、スーパーヒーローを挑発する、
カッコイイ悪役ではなく、現実にいそうな一市民が、犯罪者に転落してくお話。
話は理解出来るんだけど、人気の半分くらいは、
ノーラン版のJOKERから来ているんじゃないかなと思ったり。
あの映画がなければ、ここまでヒットしたのかな?という印象。
評価が絶賛と酷評に2分している様だけど、自分はどちらでもなく。
中国では上映禁止、日本でも地上波は事件の影響で禁止って話を聞くと、
影響力の大きいテーマなんだろう。
それにしても、びっくりするほど女っ気が無い。
インセルと呼ばれる人の生活ってああいう感じなんだろうか。
「ザ・マスター」もそうだけど、主演のホアキン・フェニックスは、
こういう病んだ演技が得意というか、本人がそもそも変わり者っぽくて、
上手く嵌ってる。
ずっとホアキンばかり写っている映画だから、評価されやすいってのもあるのかな?
「タクシードライバー」っぽい雰囲気だなと思ったら、製作者も意識してたのね。
未視聴だが、「キング・オブ・コメディ」という映画も。
だから、主演だったデニーロでないといけないキャスティングだったと。
それを考えれば、マーティン・スコセッシって、
70年代辺りから今までずっと現役で、
最近でも「ウルフ・オブ・ウォールストリート」みたいな、
エネルギッシュな作品を作り続けるって、怪物みたいな人だな。