映画感想:シン・エヴァンゲリオン劇場版:||
ありがとう、さようなら。
自分は旧TV版、旧劇場版、スギゾ・バラノエヴァンゲリオンなどの関連本、
ゲームエヴァンゲリオン2、漫画版、新劇場版を一回ずつ視聴。
それぞれ劇場で一回ずつしか見ていないので、ほとんど内容うる覚えなのだが、
あえて見返さず、そのままの状態で見てみる事にした。
(うる覚えでも面白い作品か確かめる為)
エヴァンゲリオンという作品が、今まで通り[純文学]の性質を持たせた作品ならば、
本人は相当、『鬱』に苦しんだんだろうなという一点と、
よくそれを乗り越え(?)、「エヴァンゲリオン」という大風呂敷をまとめ上げたなと。
この作品は、旧劇場版の対になってるというか、あの当時出来なかった事が、
仲間の協力を得て、完成したと言えばいいか。
ネタバレを配慮してポイントを挙げると、
作り手も受け手も、大人になるという事
物語の裏側、碇ゲンドウの動機
みたいな。
細かい設定を脇に置けば、旧もシンもテーマは共通していると思う。
監督の師匠筋である宮崎駿作品の『風立ちぬ』にも少し近いかなと感じた。
やたら女性キャラの裸が写るが、嬉しく無いというか、意図を測りかねるというか。
これは自分(受け手)が大人になったというよりも、書き手の側が親になったり、
子供の世話をする様になった体験から来るのかなと思う。
旧シリーズに充満していた性(男女)の匂いから、父母の匂い的な。
作り手=ミサト 29才
受け手=シンジ 14才
で、25〜26年も経てばそうかな。
役者の年齢的にも。
大人になるという事が、面白い作品を作るという事とイコールで無いというのが、
難しい所。
スリルというより、暖かさが作品全体を覆っていた印象。
さらに言えば、旧シリーズはともかくとしても、劇場版だけでも4本もある作品を、
続けて見続けて貰うだけで大変。
これ単品で見せられても、さっぱり解らないと言える。
まぁ、ファンだけでもたくさんいるし、シリーズを畳む時はそういうモノかな。
自分は熱狂的なファンという訳でもなかったので、そうでも無いが、
アニメファンの中には[いいともロス]の様な、
喪失感を覚える人も出るのでは無いだろうか。
ここ10年くらいで映画館で見た邦画は、エヴァとシンゴジラだけだったはずなので、
結構好きだったんだなと自覚。
余程の作品でなければ、今後映画館に行くことは無いかなと。